2015年12月28日月曜日

”Rediscovery” 2012 ”Journée à Paris”

前前回ブログ”Rediscovery” 2007 ”虹色のパリの空”からの
つづき・・・。


”Journée à Paris”(2012)より
トリミング
パリの散歩は楽しい。
本屋さんや小物屋さんを
プラプラしながら覗いてあるく。
そんなパリでずっとあって欲しいと願う
2015年の暮れです。
この状況をどう切り抜ける?

頭の中はそのことでくるくると回りました。

とっさに出た言葉が

『現金は持ってないんです。』

『不用心だからトラベラーズチェックだけで・・・』

とても紳士的な風貌の彼が急に暴力を振るうとは思えず

理由としてはあまり良くないけど

どうにかあきらめてくれないかと思って出た言葉でした。

でも・・・やはりプロ?

彼の口からは『トラベラーズチェックで十分だよ!』と・・・。

そのうえ『お金だけを貰おうと思ってはないんだよ。

ショーの帰りだからその時に出した服がある。

それと交換しよう!』

もうここは無事にこの車を降りることだと思い始めていた僕は

『それはいいアイデアだ!』と言って100ドルのチェックを切りました。

サインも裏書も無しなので・・・通常は換金できないはずなのですが・・・。

『Good!服はトランクの中なんだ。』と彼はそのチェックを受け取り、

僕は車を降りながら、”トランクの中と言いながら

僕が車を降りると車を走らせるのだろう”。

100ドルは痛い、でも無事にこの状況から抜け出れるのなら・・・。

もうそれで万々歳だ!

と思っていたら彼も降りてくる。

頭のなかはまた???だらけ。

俺をこのまま返すわけにはいけないのか?

トランクの中には服じゃなくてサイレンサー銃でも入ってるのか・・・

”やめてくれ殺さないでくれ!”と心の中で叫んでいると、

彼はなんの躊躇もなく『さあぁどれがいい?』と言ってトランクを開けた。

その中にはあの有名ブランドのロゴマークの入ったビニールに包まれた

スーツやコートがたくさん積んであった。

彼は『このコートはどうだい?そうだ!こっちのも』と言って

スエードのコートを二着さっと僕に渡し『本当にありがとう!』と言って

車に乗って走り去った・・・。

一体これは・・・語りじゃないのか?

本当にイタリアに帰れない”パリのイタリア人”だったのか?

なんとも説明しがたい結末を迎えて呆然。

危機から一転100ドルでイタリアのブランドの皮のコートを二着も手に入れるとと言う

なんてラッキーな、人助けの結末なんだ!?と

得した気分で幸せ一杯、少し寒くなりかけた9月末のパリの公園を

そのコートを羽織りウキウキ歩いたのでした。


でもこのまま終わらないのが”パリのイタリア人”でした。

このつづきはまた次に・・・楽しみにしていてください。